資金不足によって、思うような設備投資ができない、思い切った展開策にも踏み切れないといった、中小企業の経営者は意外に多いのではないでしょうか。
そこで、打開策となるファクタリングについて、初心者の方でも分かりやすく、ファクタリングのメリットと共に、申し込みから契約までの流れまでの経緯を説明しましょう。
ファクタリングの基礎知識
まず、ファクタリングは、売掛金を債権として、譲渡する形で売却を行うものです。
以前から欧米では、盛んに行われてきたファクタリングですが、我が国にもその下地ができた事から、早期の資金入手の方法として利用されるようになってきたのです。
これまで、あらゆる企業の資金入手方法は、株式の一般公開や金融機関での融資が、まとまった資金を得る方法として一般化されてきました。
しかし、銀行などの融資の場合、審査がかなり厳しく、担保や保証人などが必要で、あまりにも時間がかかりすぎるといったデメリットがあります。
また、借入金となりますので、大きな額だと利息の返済も必要で健全な経営の妨げにもなりえます。
ファクタリングの場合、会社取引において、取引先へのサービスや商品の納入の際に、生じる売掛金を債権といった形で譲渡・売却といった側面を持ちます。
つまり、経理上は売却益として計上できるのが、メリットともなっています。
申し込みから契約までの大まかな流れ
ファクタリングには、通常の2社間/3社間ファクタリング・医療関係のメディカルファクタリング・そのほかのファクタリング、といったタイプの違いによるファクタリングがあります。
ファクタリング業者の選定で大切なのは、業者が何を得意にしているのか、そして利用者側はご自分の希望に最も合うファクタリング会社を選ぶことです。
ファクタリングの大まかな流れとしては、まず電話かメールフォームなどで、申し込みを行うことから始まります。
申し込みを行えば、ファクタリング会社のスタッフから、必要書類の提出を求められますので、すべての書類を作成し提出することで、事前審査が開始されます。
書類の不備や利用者側に障害となるものがなければ、次に行われるのが面談です。
ファクタリング会社にとって、面談は本審査を兼ねてのものですので、書類の記載に虚偽がないか、そして最終的な手数料や支払額の提示が行われます。
双方が合意に至れば、本契約の流れとなり、正式に契約が交わされ、支払金が口座に振り込まれることになります。
ファクタリングの契約に必要な書類
初めてファクタリングを依頼される方や、迅速な対応を必要とされている方であれば、契約に必要な書類を早急に準備する必要があります。
ファクタリングの契約に必要な書類としては、商業登記簿謄本・印鑑証明書・売掛先企業との基本契約書・売掛債権を確認できるもの・通帳などが必要となります。
参考として、商業登記簿謄本と印鑑証明書が必要ですが、法人ではなく個人の場合は住民票となります。
また、会社の業績を確認する為の決算書や、確定申告書が必要です。
そして、ファクタリングにおける、重要な書類である売掛先企業との基本契約書ですが、譲渡禁止特約等がないかのチェックをしておきましょう。
次に、請求書等の売掛債権を確認できるものが必要となりますが、これについては発注書や納品書、契約書などがこれに当たります。
最後に、経営者名義の通帳ですが、過去の売掛先企業からの入金が、継続して行われているかどうかの確認です。
まとめ
申し込みから、契約までの大まかな流れは、ファクタリング会社によっては多少異なってくる場合もあります。
郵送や出張依頼も、可能といった業者もありますので、詳しくはお問い合わせで確認しておきましょう。
書類に関しても、証明書の類いを追加される場合もありますので、担当者との打ち合わせを密としておきます。